子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)について
テレビで俳優の古村比呂さんの子宮頸がんのニュースを見た…。
どーも、医者でも専門家でもないただの凡人が子宮頸がんワクチンについて語ります。(え?)
子宮頸がんワクチン。私が子供のころは聞いたことなかった。そもそも子宮頸がんワクチンが定期接種化したのはいつから?
A.2013年4月に定期接種化した。
そりゃあ御年アラフォーの私が子供の頃にはやってないわけだ。
しかし、定期接種化してすぐの2013年6月14日に厚労省は接種の推奨を差し控えるよう自治体に勧告した。どうして?
A. 接種後、体の複数部分に慢性的な痛みが生じる重い副反応(疑い)が相次いで報告されたため。
(私は副作用と言っていましたが、近頃は副反応と聞くようになり、違いが気になって調べてみました。副反応はワクチン接種が原因で起きた健康上の問題のこと。副作用はワクチン以外の医薬品の、治療効果以外の望んでいない別の作用のこと。みたいだよ。)
これは当時ニュースで話題になっていたので覚えている方もいるかと思いますが、私が覚えているのは副反応により日常生活が送れなくなっていた子のニュースでした。その時見たのがおそらく下記の症状。
HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン接種後に、広い範囲に広がる痛みや、手足の動かしにくさ、不随意運動(動かそうと思っていないのに体の一部が勝手に動いてしまうこと)等を中心とする「多様な症状」が起きたことが副反応報告により報告されています。
このような「多様な症状」の報告を受け、様々な調査研究が行われていますが、「ワクチン接種との因果関係がある」という証明はされていません。(HPVワクチンに関するQ&Aより抜粋)
こういった重い副反応(疑い)が相次いだため、接種の推奨が差し控えられたわけですね。
子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)は安全?
上記を見ると、予防接種するのが怖くなりますよね。
子宮頸がんワクチンは安全なのでしょうか?
A.HPVワクチンの安全性は確認されている。
積極的な接種推奨が控えられていたが、2021年11月の厚労省の審議会で、HPVワクチンの安全性が確認され、子宮頸がん(浸潤がん)の減少効果も証明されたことを受けて、積極的接種勧奨が再開されることが決定されました。
なんかよくわかんないけど、おそらく偉い人たちが安全だって言ってるよ。
だ・が・し・か・し
副反応が無くなったわけではありませんよ~。
効果はあるのか?
HPVワクチン接種による、子宮頸がん予防の効果はあるのか?
A.HPV感染を起因とする子宮頸がんの予防に効果が期待されている。
【子宮頸がん予防ワクチンの効果について】
・子宮頸がん予防ワクチンについては、導入後間もないことから、がんそのもの
を予防する効果は現段階では証明されていない。
・しかしながら、HPV の感染や子宮頸部の異形成を予防する効果は確認されて
おり、その有効性は一定の期間持続することを示唆する研究が報告されている。
・子宮頸がんのほとんどは異形成を経由して発生することをふまえると、子宮頸
がんを予防できることが期待される。(子宮頸がん予防ワクチンの有用性について資料12)
以上のことから、子宮頸がんワクチンはHPV感染を防ぐワクチンであり、がんそのものを予防するワクチンではない。子宮頸がん発症の原因となるHPV感染を予防することで、子宮頸がんを予防するということですね。
予防接種対象者は?
HPVワクチンは、小学6年年生~高校1年生相当の女子を定期接種の対象としています。
理由として、HPV感染リスクのない性交渉を経験する前に接種する必要があるからです。
HPV(ヒトパピローマウイルス)は性交渉以外では感染しないそう。
ねぇ、ここまで見るとさ、定期接種の対象者は女子だけだし、子宮頸がん予防を謳っているじゃない?私も子宮頸がんワクチンて言ってるし。だから男性はHPVに感染しないのかな?予防しなくてもいいのかなって思いません?
HPVは男性も感染します。そしてHPVが関係しているがんは子宮頸がんだけではありません。
(男性だと中咽頭がん、肛門がん、尖圭コンジローマなど)
ここまでに何度も子宮頸がんワクチンと言ってごめんなさい。HPVワクチンと言った方がよかったですね。
男性も自費(なかなかのお値段)でHPVワクチンを接種できます。海外では、59か国において男性も公的接種の対象となっているようです。
HPVワクチンの接種を希望する方は、すでに感染しているHPVを排除することはできないため、男女ともにHPVに感染する前に接種したほうがいいってことだね。性交渉経験済みでも、未感染のHPV(HPVには様々な型があり、その中でもがんの原因の多くを占める型をワクチンで予防する)に対する予防効果は期待できます。
HPVワクチンは接種した方がいいのか?
HPVワクチンは接種した方がいいのか?
A.積極的接種を推奨しますが、接種するかしないかはワクチンの有用性とリスクを理解して判断してください。
はい。
その判断に迷うのよね~。
HPVワクチンに限らず、予防接種するときの問診票記入しているとこういった欄があるじゃないですか。
医師の診察・説明を受け、予防接種の効果や目的、重篤な副反応の可能性、予防接種健康被害救済制度などについて理解した上で、接種することに ( 同意します・同意しません )※かっこの中のどちらかを○で囲んでください。
私これ見るといつも大丈夫かな?って怖くなるんだよね。これに同意してもし重篤な副反応があっても、同意しているから接種した自分の責任じゃない。もし取り返しのつかない副反応があったら自分の判断を一生後悔すると思う。子供がいる方は、お子さんのたくさんの予防接種を保護者の同意で行うことになりますよね。責任重大すぎて震える…。
有用性とリスク…知れば知るほど判断に迷うトラップ(困惑)
結局、子宮頸がんになったら「ワクチン接種しておけばよかった…」ワクチン接種して重篤な副反応が起こったら「やらなきゃよかった…」ってなりそ。
でもHPV感染が原因でない子宮頸がんだってあるわけですからねぇ…定期的に検診しておけば予防はできないが早期発見はできる。
はぁ、悩ましいですね。
HPVワクチン、接種する?しない?この記事が判断の一助になったら嬉しいです。
判断材料は多い方がいいかと思って、参考までに
2024年HPVワクチン接種率
・個別案内を受けた2004~2009年度生まれでは平均16.16%
日本における子宮頸がんの罹患率
・ 日本では年間約10,000人の女性が子宮頸がんに罹患。子宮頸がんの95%以上が、HPV感染が原因とされている
海外での接種状況
・HPVワクチンは世界140か国以上で公的接種の対象(2024年1月時点)。カナダ、イギリス、オーストラリアなどの接種率は8割以上
私が調べた時点(2024年10月)ではこんな感じでした。情報は更新変更される場合があるのであしからず。